
節目のデザインを任せていただくということ
JR行橋駅130周年記念『駅前夏まつり』のポスター・チラシデザインを任せていただきました。
地域に根ざした長い歴史を持つJR行橋駅。その節目となる130周年を記念したイベントのビジュアルを担当するという貴重な機会を、プロボノというかたちで任せていただきました。こうした歴史的な場面でデザインを託していただけたことは、やはり特別な意味があります。声をかけていただいたこと、信頼して任せていただいたこと、その両方に感謝しています。デザイナーとして、そして地域に関わる一人として、これ以上ないやりがいを感じています。
昼間の祭りを晴天で表現する理由
今回のイベントは「夏まつり」と名がついていますが、開催は日中です。ところが、JR側の告知チラシには夜空に花火が打ち上がるビジュアルが使われていたため、「夜のイベントなの?」という誤解が生まれかねない状況でした。そこで私は、誤解を払拭し、昼間のにぎわいをしっかりと伝えるために、晴れ渡る青空やまばゆい日差しを基調にしたビジュアルを採用しました。子どもたちや屋台、浴衣姿の女性など、「夏の日中の風景」を前面に押し出すことで、現地の空気感をポスターからも感じ取ってもらえるよう心がけました。
プロボノの価値と人とのつながり
プロボノ活動は直接的な収益にはつながりませんが、その価値は決して小さくありません。今回のような地域行事に関わることで、行政や商工関係者、地元の実行委員会など、多くの人と信頼関係を築くことができます。そして何より、地域の空気や熱量を肌で感じながら制作に取り組めるのは、デザイナーとして非常に貴重な経験です。収益を超えた価値が、確かにそこにあるのです。
(愚痴)時間が無い
ご要望の締め切りまで3日、平日は会社の仕事があり、休日も土曜日は親族用件、残る日曜日を使って全力で作りました。もちろん休日は家事も多く、平行して作業しました。そんな中で作ったデザインはバランスの悪さが目立ちますが、原色を多用したインパクトは十分だと思っています。