外敵「コロナ」を団結の好機に

危機は『チャンス』

コロナという未曾有の危機は、私たちに新しい視点やアイデアを求めています。この危機に対してただ耐えるだけで、何も行動しないのはナンセンスです。株価の暴落を『バーゲンだ』と捉える投資家を見習ってみましょう。危機を乗り越えるためには、変化を恐れず、イノベーションを起こし、新しい才能ある人材を見つけて、ビジネスを改革する必要があります。そうしなければ、長いジリ貧に苦しむ事になります。

競争にはライバル。団結にには『外敵』。

スポーツでも事業でも、ライバルは私たちに刺激を与え、能力の向上を求める事ができます。しかしライバルを意識していても、自分たちのやり方に固執し、その結果を無視するなら、恩恵は得られないでしょう。また『外敵』との戦いは最終形態としてライバルと手を組む可能性もあり、そのライバルと肩を並べる能力が無ければ、上下位置が明確化し、確執を生じ、自滅を選ぶ事になります。コロナ禍において必要なのはライバルから学び、挑戦し、創造力を発揮し、新しいビジネスを開拓するアグレッシブな行動なのです。

危機をビジネスチャンスに換える

窮地は商機であり、衰退した会社でも「火事場の糞力」として日ごろは出ないような提案が飛び出す地合いができている事でしょう。特に将来の見通しが立たない時期は『何でもやってみよう』と腰を上げやすいではありませんか。会社のルールに囚われない柔軟な発想が生まれる貴重な機会です、経費のかからないことから始め、今まで渋っていた顧客の要望やサービスにも積極的に取り組むことができるでしょう。

飲食店に見る『賢さ』と『足掻き』

時代に敏感な夜間の飲食店では最初の休業期間中に日頃できなかった店内改装を行い、長期期間の感染対策を読んで個室にできる間取りを取り入れていました。その後、同様に着手した飲食店では職人や材料の欠乏で着工が見送られていましたね。改装を終えた店舗は対策済店舗として開業に自治体の後押しがあり、お客様からも安心できる店として選ばれ繁盛しています。
オーナーの先読みと行動力はまさにコロナに背を押されているようでした。

『エール飯』が各地域で発生したと思います。開店できない店舗がテイクアウトを始めたのです、色々な発想で競争も激化、グループ化して販売するところもあり、経済的刺激である事は間違いありません。また店舗を閉めた調理者が民間のお宅で調理する出張シェフや、配送も宅配業者やタクシーなどが特例許可を得て対応し(貨物運送の資格が必要、タクシーは物だけを運べない)、ウーバーイーツが進出できたのもテイクアウトが増加したからですね。買い物難民向けの軽トラ店舗やオープンスペースで開店できるキッチンカーなども増えました。

娯楽で注目されたのはキャンプです、また車中泊も大ブームに。ホームセンターなどもキャンプ用品販売を至急で開始し、道の駅には車中泊用の駐車場が出来ました。半面、海外頼みの製品は仕入れに困窮し国内生産性の脆弱さも露見しましたね。さてこれらは、どう変革し進化を遂げるでしょうか?

世紀の大チャンスを貴方の事業では進化を獲得できましたでしょうか。しかしながら焦点のずれた改革を行った会社は進化を獲得できず衰退を加速させるでしょう。
天文物理学者スティーブン・ホーキング氏は『賢さとは、自身を進化させる能力』と言っています。