プロジェクトの中盤で何故か消える上司
まさにウチの上司です!と言う方も多いと思いのでは?リーダーの「部下に任せる」と言う策略が裏目に出たに違いありません。
インタラクション(Interaction)
リーダーが部下に指示を出す上で欠かせないのがインタラクション(inter:相互/action:行動の造語)。他人を操作しようとしても相手方のシステム(思考・文化)に行動が依存する意味の言葉です。『悪い上司はいても、悪い部下はいない』は、実業家ジャック・マー氏の格言ですが、命令が間違って届くと、操作手の望む実績は得られません。ですので縦型を重視するビジネスモデルでは個人のシステムに依存しない『従順で意思の弱い』社員が好まれ、結果的に消えるリーダーを生んでしまうのです。
『消えるリーダー』の行動
プロジェクトが始まり、最初は先導して皆を引っ張っているリーダーですが、何故か中盤から不参加になり、作業が終わる頃になると再びリーダーとして戻って来る。
現場で聞いたリーダーのイメージ
無責任なリーダー。最初は頑張っているので協力したいと思ったが、途中から来なくなってしまった。チーム内で上手く回せるようになると戻って来て、上層部には自分だけが苦労したように話していた。
実はリーダー育成教材の鉄板
途中で抜ける行動はリーダーシップ育成本などにも書かれている鉄板で『やり方だけを示して、任せる』方式を実行した結果。しかしこれを上手くやり遂げるには、リーダーとしての信頼がメンバーとの間で構築されていなければ、途中で放り出したと取られ兼ねませんね。
<リーダーの対策法>
●抜けた後のリーダ役を任命する。もしくは企画ごとの責任者を決める。
●ステージ毎の進捗を報告させる。
●顔は出して、進捗を褒める。
●抜けている期間は問題を提起しない。重大な過失があれば担当だけに指示する。
●飲み物など自腹を切って提供し、不参加理由にも誠意を見せる(当たり前の態度は敵を作る)
●『万が一の時は責任が俺が持つ』の態度も示すことを忘れずに。
部下もリーダーを育成する事が出来ます
部下は「従うだけ」と思っていませんか?歴史を紐解いても、本当に頭の良い人は幹部に存在していないものです。また命令とは実行できて成立する言葉です。無理難題はパワハラである風潮も部下が作り出すもの。
ダメ上司には母猫のネグレスト解消法が効く
母性本能が強いと言われる母猫ですが、実は若い猫ほどネグレストになる事があります、産んだばかりの子猫を放置して乳をやらず、夜だけ帰って来るのです。そんな日が続くと子猫が野生動物に捕食されるなどして数が減り、初めて本能が目覚めるそう。母性の無い母猫には「子猫を隠す」方法が効くのだとか。
部下の対処法とは
●『チーム離散の危機』を偽装する
●敵方リーダー格かリーダーの上司に現状相談に行く
●一歩も進んで無い振りをする
●活動情報にリーダーの名前が出ないようにする。『○○さんが資格を持っていたお陰で』とか『○○さんのコネクションで外部から助けがあった』など。
意地の悪い方法ですが、上司の知恵が足らないと感じるなら、目線を下げて支配される必要は無く、部下ならではの改造計画を立てる事です。
下記にリーダーの目線を書きますね。
リーダーが置き去り『参加者数が減って行く』
最初は協力してくれていたチームが段々不参加になる。作業が終わりそうになると、色々理由を付けて戻って来て、最初から尽力しているような顔する、他の部下に示しがつかない。
<現場で聞いた理由>
●誘われた内容と違う
●自分の分野じゃない
●リーダーの態度が気に入らない
●自分に利が無い
<リーダーの対策>
●一人一人と対話する。
●求められたものに善処する態度だけでも示す
●小さな派閥を認め、全体のパワーバランスを取る。
●将来のビジョンを示す。
<重要ポイント>
●大きな目標と小さな単位の目標の設置
●個々に任せる担当の仕分けと責任の重さの可視化、それに見合う待遇。
しかし現実の会社は支配的で不公平、腹が立ってるうちはまだモチベーションが残っていますが、それも尽きると就業中に転職サイトばかり眺める日々になりますね。
そういう方はこちらをご一読ください。
▼経営者の心理とその会社について書いています。
https://ruri-tec.com/archives/1598